映画「ドライブ・マイ・カー」
配給:ビターズ・エンド 監督:濱口竜介 脚本:濱口竜介、大江崇允
出演:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生、他
村上春樹の同名小説「ドライブ・マイ・カー」を映像化した作品。
第74回カンヌ国際映画祭では、日本映画初となる、脚本賞の他、4部門で受賞したり、第94回アカデミ
ー賞では、作品・脚色賞を含む4部門でノミネート(残念ながら受賞はしていない)されたり等、
海外での評価が高い作品です。
簡単なあらすじは、劇作家であり役者でもある主人公が、不貞の妻を亡くし、その妻に不貞のことを聞
き出せないままとなり、その過去の後悔を乗り越えられずにいたが、とあるいきさつで、自分の車の運
転を任せることになった、訳アリの過去を持つ女ドライバーとの交流を通し、その過去を乗り越えてい
く、というストーリーです。
だいたいそんな感じの物語です。ひどく大雑把です。
この映画、私には難解です。劇作家のチェーホフの作品が本編のストーリーとリンクしているようです
が、その辺のことが私には理解できませんでした。いわゆる、エンタメ作品ではないと思われます。激
しいストーリー展開、台詞、音楽、そういうものが一切排除されています。文学的です。役者の台詞が
棒読み調ですが、これは敢えての演出だそうです。
この棒読み調は作品の全体を貫かれており、この映画作品の中では統一感があるので、それほど気にな
りません。そういう演出方法が実際に存在するそうです(舞台演劇の世界にあるらしい)。
おざなりな表現になりますが、この映画は深いです。今の時代はネットで調べられるので、
ネットで調べてやっと意味が分かる、という人の方が多いのではないでしょうか(そうでもない?)。
ただ、そういった深い作品や、村上春樹をこよなく愛するという、ハルキスト達にはたまらない
作品なのかもしれません。
激しい作品が好きではない、深い作品を味わいたい、そんな人にはお勧めの作品です。
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