映画「ベイビー・ブローカー」
2023.01.02
配給:GAGA、CJエンタテインメント、Neon
監督・脚本:是枝裕和 出演:ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ 他
監督は、「万引き家族」で第71回カンヌ国際映画祭にて、最高賞であるパルム・ドールを獲得した
是枝裕和監督ですが、映画自体は韓国制作の韓国映画です。
簡単なあらすじは、赤ちゃんを売買するブローカー、その母親、ブローカーを追う刑事など、
様々な人間が入り乱れる、人間ドラマです。ストーリーは割とわかりやすく、サスペンスやミステリー
ということはないのですが、展開が気になり、集中して観ることのできる映画です。
この映画のテーマを一言でいえば、「赤ちゃんの売買は、はたしてどこまで悪なのか」
ということではないでしょうか。子を望んでも得られない人、望んでもないのに生んでしまう親。
この映画は、そういった社会問題を取り扱った映画、ということではないと思いますが、
そう思わずにはいられない映画です。
法律で認められた、養子縁組制度というものがある以上、赤ちゃんの売買自体は悪かもしれませんが、
正式な養子縁組ができない人たちに対して、社会は何ができるのか、そんなことを考えてしまう
映画だと思います。
言っておきますが、人身売買は犯罪です。(そうじゃない国もあるようですが)
是枝監督が、韓国人俳優で仕事をするならこの人、とずっと言っていたという、主演もしくは
主演格のソン・ガンホや、海外でも評価の高い韓国人女優、ペ・ドゥナなど、実力派俳優の
演技も見どころです。また、この映画でも、是枝監督の「演技をさせない演技」という
演出方法が採用されている、と思われ、大人の演技はもちろん、子供の演技にも注目です。
是枝監督の作品が好きな人、韓国映画が好きな人、人間ドラマが好きな人にお勧めの映画です。
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