映画「ザリガニの鳴くところ」
配給:ソニーピクチャーズ 監督:オリヴィア・ニューマン 脚本:ルーシー・アリバー
出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ、テイラー・ジョン・スミス、ハリス・ディキンソン、他
「沼は死を熟知している 死を悲劇にしないし 罪にもしない」
ベストセラー同名小説の映画化作品です(英題:Where the Crawdads Sing)。
サスペンスです。が、この映画の最も凄いところ、それは、関わっているスタッフの重要ポジション
にいる人物が、ほぼ女性ということです。
まず、作者はディーリア・オーウェンズという女性です(ちなみに、作者の幼い頃の体験がこの
物語の元になっているそうです)。
そして監督はオリヴィア・ニューマンという女性ですし、その他、撮影監督、美術監督、脚本、
制作、制作会社の社長に至るまで、とにかく女性が多く関わっています。
そのせいなのか、この映画は細部にいたるまで、とても美しいものとなっています。一番は、南部
アメリカの湿地帯の自然美です。とても優雅で美しいです。これを見るだけでも価値ある
作品です。
サスペンスなので、ある殺人事件が起こり、主人公の女性が容疑者として拘留されるのですが、
その謎を解く過程は、法廷で少しずつ明かされていくといった、法廷劇となっています。
また、主人公の恋愛模様も描いた、恋愛映画の要素もあります。恋愛の部分は、女性視点で
描かれており、とても繊細で優美です。男が描く、ハリウッド的大雑把な恋愛ではないですね。
この映画、マーケット的には成功しているそうですが、評価はあまりよくないらしいです。
まあ、マーケットで成功しているということが、この映画の真の評価ではないかと思います。
以上書いてきた通り、おそらくこれは女性、あるいは女性たちが作った、主に女性向けの
映画と思われます。時代の変化でしょうね。とにかく最近の女性パワーはすごいです。
なので、女性にお勧めの映画です。もちろん男性でも楽しめます。
一つ言えることは、この映画、ぜひ最後までご覧ください。
「沼は死を熟知している 死を悲劇にしないし 罪にもしない」
大事なことなので、二度書きました。
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