映画「孤狼の血」
2022.04.23
配給:東映 監督:白石和彌 主演:松坂桃李、役所広司
こちらは映画版、「孤狼の血」です。原作は、柚月 裕子という女性作家の、同名小説「孤狼の血」で
す。この映画は日本アカデミー賞でいくつかの賞を受賞しているほど、評価の高い作品です。
主演の若手刑事に、松坂桃李、その若手刑事とコンビを組むベテラン刑事に、役所広司という配役で
す。役所広司さんについては、あのビートたけしさんが、「また役所広司かよ。うまいのはわかるけど
さあ」と、嫉妬交じりに評価をしていたほど、ヤクザのような暴力的な刑事の役になりきれていまし
た。別の女性映画監督の西川 美和さんは、「役所さんは、その役の人生を演じる」という評価をしてい
ました。これは、とってつけたような演技ではない、という意味なのだと思います。
あらすじは、暴力団対策法施行前の1988年代の広島を舞台に、ヤクザ同士の抗争と、それを制御しよう
とする警察の話です。R15指定で、暴力シーンやエロシーンなども出てくるので、観る方は要注意で
す。
堅気の中にもいい人もいれば、クソみたいなやつもいる。ヤクザの中にも、クソみたいなやつもいれ
ば、筋を通す人もいる、そういうことを描きたいのだろうなと思いました。
小説版の感想の方にも書きましたが、この映画の見どころはなんと言っても最後の20分程の襲撃のシー
ンです。このシーンは小説版にはないシーンで、「仁義なき戦い」で有名な東映が、あるいは監督か脚
本家が、どうしても入れたかったシーンなんだろうなと思います。実に爽快なシーンです。
違った意味での「水戸黄門」的な話です。権力は正しく使おう、というラストだと思います。
アクションやバイオレンス作品が好きな方はぜひ。
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